かののゲームにっき

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「Coffee Talk(コーヒートーク)」クリア感想

store.steampowered.com

Coffee Talk(コーヒートーク
(Toge Productions)
プレイした機種:PC(Steam)

 

プレイ時間は約6時間、シナリオ1周目をクリアしてから攻略サイトなどのお世話になって実績コンプリート済み。
しっかりボリュームのあるゲームの後なので気軽にゆっくりできるものをやりたいな、と思い、しばらく前に購入したこちらをプレイしていました。
あらすじやグラフィックから想像できる雰囲気を裏切らず、落ち着いてまったり楽しむことのできるゲームです。
以下はネタバレを含む感想。

 

 

ゲームの舞台は、吸血鬼や人魚のような不思議な種族が生きている現代のシアトルにある喫茶店です。プレイヤーは、夜から開店するそのカフェのマスターである主人公になって、やってくるお客さんたちに飲み物を提供しながらみんなの話を聞いていく…というのがシナリオの大きな流れです。
主人公は名前の入力が可能で、明確な容姿なども作中には出てきませんが、基本的には個性のある1人のキャラクターとして独立しています。

お客さんに提供する飲み物を作るパートもありますが、ストーリーのメインはお客さんたちを巡る人間関係なので、個人的にはノベルゲームとしての要素が強いと感じました。


茶店にやってくるお客さんたちは、エルフとサキュバスカップルやモデルの吸血鬼など、ファンタジックな種族が中心です。けれども挙がる話題や抱える悩みはすごく身近というか、現代社会で必ず聞くようなものばかりで、読み進めていても共感できたり改めて考えさせられたりすることが多かったです。欠点がない完璧な善人、というようなキャラがいないのも、こういう言い方が適切なのかは分かりませんがすごく人間らしいと思いました。それぞれのキャラが持っている欠点などが作中で他のキャラに指摘されることもあり、特別受け入れがたいと思ったキャラはいなかったので、その辺りのバランスもすごい。


一番長く関わることになるのが、パッケージ等のイラストにも登場しているフレイヤなのですが、彼女のことをどう感じるかでゲーム自体の印象も変わりそうだなあという気がします。
最後まで読み終わった時点では、マートルとアクアがお気に入りのキャラ。アクアのSNS画像が少しずつ明るいものに変わっていくのも彼女の変化が感じられて好きです。
1周目で何とかハッピーエンドに到着できてよかったな~と思っていたら、とあるキャラと主人公のやり取りにびっくり。この後にもう一度プレイすると、1周目ではなかった会話が少しだけ追加されるので、2周プレイが前提の作りなのかなと思います。
※2周クリア後ネタバレ反転※
結局主人公はタイムトラベラーというよりも、並行世界を認知しているような存在なのかな?と。はっきりとは言われなかったのでこの辺りはプレイヤーの想像次第なのでしょうか。
※2周クリア後ネタバレ反転※


誤字や翻訳の違和感はそこまでありませんでしたが、特定の言い回しをよく見るかな?という気はしたので気になる人は気になるかも。あとこれは直接シナリオとは関係ない話しですが、とあるキャラの「実績アンロック!」という台詞と共に本当にSteamの実績が解除されたところが好きです。こういう遊び心がいい。

 

飲み物作りは、予め用意されている材料の中から3つを組み合わせて作る形式です。制限時間はないのでじっくり考えられますが、飲み物を廃棄できる回数は1日ごとに制限があるので総当たりはできないようになっています。廃棄回数による実績もあり。
特別な飲み物(名前がある)を作って提供すると、そのレシピはいつでも確認できるようになるので2回目以降の提供は簡単。ただしシナリオ内の一か所のみ、レシピが確認できない状態で特定の飲み物を提供しなければいけないシーンがあり、シチュエーションも相俟ってここはすごく緊張感がありました。
正解のレシピと同じ材料を選んでいても、順番が違うと違うものが出来上がるのがちょっと難しかったです。STMJをこれで間違えた。一部の飲み物ではラテアートができますが、シナリオ内でこれを要求されるのは記憶が正しければ一度だけ&どんなものを描いてもペナルティ等はなかったので、自分のような絵心皆無マンでも安心の設計です。すごい頑張ってるのによくわからない白い何かになっちゃうんだな…。

 

エンドレスという飲み物提供のみのモードもあり、こちらでは思う存分好き放題にオリジナル飲料が作れます。マジで何でもできるフリーモードと、制限時間内にお客さんの注文に合うものを作るチャレンジモードの2種類があり。
シナリオ内で埋められなかったレシピはフリーモードで探すのがいいかなと思います。
チャレンジモードはちょっとずるっこいですが、オプション系のメニューを開くと時間が止まるので自分はこれ+有志が作ってくれたデータベースを頼りにどうにか50杯サーブまで到達しました。

 

実績コンプを目指すとちょっとだけ作業感が出てしまいますが(ラテアートを合計1時間プレイ、など)、素敵なBGMやグラフィックが作ってくれるゆったりとした雰囲気の中で物語を読み進めるのはとても楽しかったです!ハッピーエンドが大好きなので、登場人物の悩みごとや問題が好転するところが見られるのも嬉しかった。
温かい飲み物と一緒に、夜にプレイしたいゲームだなあと思います。2も予定されているとのことですが、この雰囲気を引き継いでくれると嬉しいです。