かののゲームにっき

ネットのすみっこで遊んでます。

「There Is No Game: Wrong Dimension」プレイ感想

store.steampowered.com

 

There Is No Game: Wrong Dimension
(Draw Me A Pixel)
プレイした機種:PC(Steam)

 

 

「ここにゲームはない」ってタイトルからもひしひしと伝わってくるメタ系ギミックゲーム感。

実際にプレイしてみて、事前に想像していた通りの展開もありましたが、寧ろしっかりとしたシナリオのあるゲームで、いい意味で予想を裏切られました。
エンディングまで終えてのプレイ時間は約5時間半、実績は未コンプリートの状態です。

 

メタ要素強めのゲームの例に漏れず、ネタバレを見ずに体験するのが一番良いと思うので感想は追記に。

少しでも気になってる人はこんなところ読まずにプレイするんだ!

 

 

起動してまず、言語選択をする時点でゲームを終わらせようとしてくる。

それを無視してタイトル画面に行くと、更に強い勢いでゲームを終わらせようとしてくる。

 

 

初手からこんな雰囲気で、あの手この手でこちらにゲームをさせないようにしてくるプログラムとのやり取りがまず面白い。

オートセーブ機能の説明も、セーブ中に表示されるアイコンを指して「このアイコンが表示されているときは積極的にゲームを終了しよう!データが壊れやすくなるぞ!」みたいなノリで呼びかけてきます。

 

そんな勢いで次々繰り出される妨害をどうにかクリアしていくと、急に「Mr.グリッチ」というその名の通りの存在が出てきて、プレイヤーはプログラムと一緒に別のゲームに放り出されることに。

それ以降はプログラムと協力しつつ、元の世界に戻るためにあちこちのゲームを渡り歩くことになります。

なので、ストアページやタイトルから想像できるような「ゲームはないと言い張るプログラムとの対話」的なパートは結構少なめ。全6チャプターのうち一番最初のチャプターだけが該当になるのかな?
その要素をメインに期待していると、ちょっと違うってなるかもしれません。

 

チャプターが変わるごとに違う世界=ゲームに移動することになるので、毎回がらっと雰囲気が変わるのが楽しい!一部すごくパロディ元の分かりやすいところもあって悪い笑いが出ました。

 

あちこちでゲームのパロディネタが挟まれるので、ある程度ゲームの経験があったら更に楽しめると思います。自分が分かった範囲だけでもゼルダ、パラッパ、ペパプリ、マイクラはパロディされてたと思う。

 

とあるチャプターでは特定のゲームでなく、F2Pというもの自体がネタにされているんですが、あまりにも皮肉が強すぎて爆笑してしまいました。

 

このチャプターは終始こんな感じ。一体作者とF2Pゲームの間に何があったんだ……。

 

全体的には画面クリックで謎解きをするのが進行の中心。UI自体を謎解きのためのパーツとして使ったりもするので、こんなことができるんだ!っていう発想の転換がすごく面白かったです。
ナレーションの声が操作に返してくれる反応も面白いので、むやみにあちこち触りたくなります。

最初は対立している立場のこのプログラムですが、話が進むにつれて少しずつ親近感が湧いてきて終盤だと可愛らしく聞こえてくるのがすごい。いいキャラをしている。

 

一部だけ、結構シビアなタイミングでの操作を要求される場面があるのと、画面揺れの演出が多いのが個人的にちょっと辛かったかも。後者はその場面で謎解きに詰まっちゃって余計に印象に残っちゃってるのかもしれません。
とあるギミックは何度も失敗していたら露骨に難易度が緩和されたから、そういう救済もあるのかな。

 

 

シナリオはクリアまで見終えて、実績集めはゆっくりやろうと思っていますが、EDの分岐だけはどうしても気になって見てしまいました。

プレイを通してこの「ゲーム」には幸せになってほしい……!と思うようになっていたので、しんみりした終わりになりそうな選択肢は選ぶのに少し勇気がいったのですが、結果的にはそちらも見てよかったな!!と感じられるエンドで嬉しかったです。

 

ストアページを改めて見ていたら、過去に出展されたデモ版?のようなものもあって、そちらはこの非ゲームでいうところのチャプター1にあたる内容が中心のようなのでそちらもすごく気になっています。ただ日本語訳がないらしいから、やるとしてももう少し英語ができるようになってからだな……!