かののゲームにっき

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「7 Days to End with You」プレイ感想

store.steampowered.com

7 Days to End with You
(Lizardry)
プレイした機種:PC(Steam)

 

現時点でのプレイ時間は約5時間。何周か繰り返してある程度言葉の意味が分かった&ちょっと違うエンディングを見られた状態でこの感想を書いています。
目を覚ました記憶喪失の主人公が、自分を助けてくれたと思しき言葉の通じない女性と一緒に過ごす7日間のお話。
販売サイトの紹介文通り、終わろうと思うと本当にあっという間に1周は終えられますが、それだと主人公と女性の間に交わされているやり取りや彼女の伝えてくれる言葉は殆ど理解できません。
彼女が何を話しているのか、主人公はどうして何も覚えていないのか、いくつもある疑問の答えを探すために、架空の言語を自分なりに推理して会話を翻訳していく……というのがゲームの大まかな流れです。
性質上ネタバレを見るとプレイ感覚が大きく変わってしまうゲームなので、自分も4周ほどは何もヒントを見ずにプレイしていました。以下ネタバレ含む感想。

 

 

自分がこういう推理もの下手かつ察しがよくないというのもあって、最初のプレイは本当に何も分かりませんでした。女性の名前がメッセージウインドウに表示されていることに気づくのすら何周もかかったレベルです。
毎日繰り返すやり取りで、なんとなくこの言葉が「おやすみなさい」を意味しているのかな、と察した言葉を伝えて1周目はエンディングを迎えました。
7日間のうち何日かは就寝後に夢を見て、その中でクイズのように言葉の意味を当てることができます。(出てくる言葉は完全に固定)
ただこのときに意味を特定できる言葉は、本編でもそこまで使われていなかった印象。

 

何もかもを手探りで探るうちに、文字数と意味の組み合わせを見てなんとなく英語がベースなのかな?というのは分かったのですが、そこからも法則性が分からずにだいぶ苦戦しました。
気づくことがないと何度も意味の分からないやり取りを見続ける羽目になるのですが、その分これだろうという訳を当てはめられて、それが意味としてきっちり成立したときの達成感がすごい!
序盤は特に手探りですが、数字や色を意味する単語や、タロットカードの示す言葉は比較的分かりやすかったように思います。

ちょっとずつ埋まっていく

今見ると見当違いのこと書いているところもあって恥ずかしいな……。
あとちょっとメタい方法ですが、単語リストの中でも前述のものは並んで登録されているので、いくつか分かるとそこから芋づる式に当てはめられます。

4周ほど自力でプレイしてからは、以下のウェブサイトにかなり頼って読み進めていきました。ありがとうございます!
7 Days to End with You解読補助ツール

 

言葉が全く分からない中でも、結構最初の方からシナリオに関してはループというか、主人公は何度も女の人が生き返らせているのかな?という察しは薄々つけられました。
探索できる部屋の中に、いかにも何かの研究をしています!という場所があったのもこの予想を強固なものにしてくれた。大まかなシナリオ内容を理解してから改めて見ると、実験部屋にあるメモのうち■マークだけが並んでいるものは、マークの個数がどんどん増えているんですね……。
探索に関しては結構クリックの判定がシビアな部分もあって、何度も周回してようやく見つけられる言葉もいくつかありました。オブジェクトが集まっているところは特に大きいものに判定を吸われがち。

 

単語がどんどん分かっていくと同時に、予想していた通りのシナリオであることも分かりましたが、女性の言葉が理解できるようになったことで彼女の心境にすごく切なさを感じました。
隠し部屋に入るためのパスワードが何かを知ったときと、その中にあるものを見たときの衝撃もすごかった。1人で行動しているときにしか入れない場所なので、女性としては見られたくないものだったのかなと。
プレイヤー目線で分かるのは単語の意味だけなので細部の解釈はこちらに委ねられていますが、それによって想像の余地が残されているようにも思います。
理解できる言葉が増えるうちに活動する時間も多くなって、見たことのない会話に遭遇するようになりました。最初は夢からのヒント目当てにとにかく寝続けていたので……。
流れ星を見つけた時の反応、言葉がある程度分かるようになって見たこともあってすごく好きなイベントです。

言葉が分かれば料理もできる!

 

8割ほどの言葉を何となく理解した時点でシナリオを振り返って、自分は以下の通りに解釈しました。
主人公と女性は恋人同士、だけどある日主人公が戦争に行って何かをして(これが夢に見る罪だと思われる)死んでしまい、それを女性が錬金術で生き返らせたけど記憶を引き継ぐことはできず、生き返らせた主人公も7日後にはまた死んでしまうので、女の人は何度も生き返らせては7日間を繰り返している
これが正しいのかは分かりませんが、自分は物語をこの形で観測しようと思います。

 

エンディングの分岐だけどうしても条件が分からず、一部の選択肢だけ攻略サイトで確認しました。
最期の選択肢は「すべてを終わらせる」を選んだのですが、この終わり方はあまりにも悲しかった……。
隠し部屋の光景から見ても、恐らく女性は第三者を複数手にかけていて、主人公も記憶はないけれど戦争の中で何かの罪を犯しているようなので、そういう意味では因果応報というかなるべくしてなった結末なのかもしれません。それでも自分はハッピーエンドが好きだから辛かった……!!

 

最近プレイした中でも飛び抜けて頭を使って取り組んだゲームでした。ネタバレやヒント一切なしで読み解けた人、尊敬する。
何度目かのプレイで、最初のチュートリアル的な場面で入力するのが女性の名前だと分かったときは何だかすごくじんときました。
ここまで書いておいて何ですが、雰囲気が気になった人にはまず何も調べずに体験してほしいゲームだと思います。これだ!という意味を見つけられたときのすっきり感も味わってほしい。