かののゲームにっき

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「深夜廻」クリア感想

nippon1.jp

 

深夜廻
日本一ソフトウェア
プレイした機種:Nintendo Switch

 

 

前作のクリア感想では機会を見て、と書きましたが、操作方法に慣れているうちに続けてプレイしたほうがいい気がしたので、前作に続けて早速やってました。
現時点でシナリオは最後までクリア済み、コレクションは未コンプの状態です。半分ぐらい集まったかな?

 

1作目の「夜廻」よりも全体的に作りが親切というか、色んな面で非常にプレイしやすくなっていたように感じました。ホラー演出も前作よりパワーアップした場面があり、慣れたつもりの人間を初手からビビらせてきます。いけるやろ!って気持ちで始めたから冒頭のあれでもうビビり散らかしてました。
今回もどんどん先が気になる物語でしたが、日本一ソフトウェアは犬と少女にあまりにもきびしかった……。

 

以下はネタバレ含む感想です。

 

 

最初のチュートリアルから、プレイヤーの行動で最悪の結果を導かせるの本当に心によくないと思います(褒め言葉)。犬を逃がしたのは逃がそうとしたからなのかな?と思っていたらその後の展開が……。

 

 

ここでもう心を重たくさせてからの本編シナリオ開始になるのですが、冒頭で死んだはずのユイとメインキャラのハルを交代で操作していく形になっているので、どうしてユイがまだいるの?と先が気になる作りです。

 

途中で前作の舞台である隣町に行けるようになるのは、ちょっとしたファンサービスにも感じられて嬉しかったです。でも神社が壊れてムカデの神さまが小さく弱ってしまったように見えたり、商店街が取り壊されていたりで時間経過を感じるのはちょっと寂しさもあり。

ユイがどうなってしまっているのかについては普通にプレイしていても何となく予想はできて、事実が判明するのも中~終盤ぐらいになるのですが、そうなってしまうに至った経緯も含めてすごく悲しかったです。2人がすぐ近くにいるのに、ハルにはユイの存在が分からないのも辛い……。

 

 

この場面、チャコの動きも含めてとても辛かった……。

 

コレクションの「だれかのメモ」を見るに、初めはユイも死ぬつもりはなかったように思えるんですよね。この心境の移り変わりにも、何かしらの怪異の影響があったりするんだろうか。

あくまで個人的な予想ではありますが、終盤のチュートリアルを装ってくるあのお化けがユイにも何か影響を与えたのかな、と思っています。

それでもハルを手にかけなかったユイはすごいし、最後に倒れたハルを助けて連れ出したあとの、自分から手を離す選択をさせる演出がいい意味で憎い。

2人ともがお互いに相手を大切に思っていたんだなというのがあちこちから伝わってくるからこそ、終盤の展開がすごくしんどかったです。

ある意味で2人の間をつないでくれていたチャコだけが唯一の癒しだったかもしれません。モフモフ有能可愛くて、ずっと死なないように祈っていたのでそういう意味でも嬉しかった……クリア後に連れ歩けるようになるのもいい。

 

これだけシナリオを理解しやすかった点も含めて、前作より全体の作りがすごく親切になっていたと改めて思います。

システム面でざっといいなと思った点を挙げると、

・全体マップで自分がどこにいるか分かりやすくなった
・装備することで有利な効果を得られるおまもりが追加された
・お地蔵さんと十円玉がいっぱいあるので、死んでもリトライしやすい
・コレクションを拾ってすぐにメニューを開くとそのコレクションの説明を確認できる
・ボスや条件つきで行動するお化けのヒントがもらいやすい
・お化けを誘導するときに便利なアイテムの追加

辺りがすぐに思いつきます。

 

ボス戦は特にトライアンドエラーを繰り返す死にゲーなのは変わりませんが、これらの改善のおかげでかなりやりやすくなっていました。

お化けも前作より回避しやすいものが増えたような気がします。行動が見切りやすいからかも?それに慣れたら、前作のお化けが出てくる隣町で勢いよく死にまくりました。俺は弱い。

小さな蜘蛛っぽいお化けの回避に、サーチライトみたいに全力回転するのはちょっと楽しかったです。

 

また、ボスのヒントが分かりやすくなったという点に関連しての話になるのですが「語りかけてくる声に耳を傾けるな」という旨の警告を見たあとに、あのチュートリアルを再現するような演出がきたときは展開が上手い……!!!ってものすごく感動したし、これ絶対システムメッセージじゃない!!!という恐怖も同時に感じることができました。本当に上手い。

最後もコトワリさまのおかげで何とか助かりはしたましたが、助かると同時に大きなものをなくしてもいるし、結局コトワリさまはどういう存在なんでしょうか。出現トリガーと神社での解説で分かること以外、謎に包まれている……。

小説版があると聞いたので、それを読んだら分かることもあるんでしょうか。

 

お化けに触れる→だいたい即死(たまに妨害のみのお化けもいる)なのは前作と同じなんですが、リトライしやすくなった分その辺りのストレス感はだいぶ軽減されていました。
ただやっぱりこの影響で、話が進むにつれて死んでもびっくりするよりやり直しだー!って気持ちの方が強くなってくることはちょっとあります。これは慣れの関係もあって仕方ない。

また、一部のコレクションにかなり拾いにくいものがあったりするので、コンプを目指すと大変そうかなとも思います。自分は気が向いたときにやっていこうかな~。

メニューやテキストの雰囲気は前作に引き続きすごくいい!

 

 

 

ムカデ神社のようにプレイ済みだと伝わる要素があったり、クリア後に前作主人公との会話イベントがあったりするので、夜廻→今作とプレイするのが一番分かりやすいかと思いますが、シナリオ自体の地続き感はそこまで強くない&システム面はこちらがすごく快適になっているので、気になったら今作から始めるのも個人的にはありかな~と思います。
ただこっちから開始して前作に戻ると難易度的にも大変な気がするので、両方やりたいという場合は素直に順番通りがおすすめ。

 

ホラー苦手な人間でも、シナリオの続きが気になってどんどん進めてしまうような魅力のある作品でした!楽しかった!!